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ミニアルバム「GLAMOROUS」のライナーノーツ by 矢野ひろよし

1.『GLAMOROUS
 アルバムタイトルを飾るこのナンバーは70年代のブラスファンクをベースに、道香の強いメロディーが乗ったサウンドが特徴。ベースとギターのリフから派手なブラスが入って来るイントロはどこか懐かしくそして新しい。Aメロはよく聴くと主メロの脇にスキャットが入っていたり、全体的にもさりげなく色々な楽器やコーラスが歌を引き立てているが全体的にビートやブラスを効かせてあくまでもオープニングナンバーにふさわしい仕上がりとなっている。勿論歌は全編聴かせ所なのだが、間奏のブラスとギターの掛け合いやブラスとコーラスの掛け合いなどはこのジャンルの好きなリスナーは思わずニンマリとなるはず。

2.『what is love?
 アルバムの中でもっともファンキーなナンバーなのがこの曲。ループの微妙なハネ具合と4リズムのバランスがこの独特なノリを出している。最初のSE的なイントロは楽曲の本編の中のコーラスやシンセ、ギターから選んだ音源を使っている。R&Bをベースに新たなJPOPを開拓しようとしている道香ならではの発想と言える。歌詞を大切に考えつつもサウンドの方でもリスナーを楽しませようとしている姿勢が伺われる。歌の方もトラックを引っ張るだけの力強さがあり、まさに道香ワールドといったところ。個人的にサビの歌に絡むシンセのオブリはとても気分を盛り上げていると感じている。

3.『
〜ポインセチア〜
 道香本人がアルバムの中で一番気に入っていると言うナンバー。確かに歌詞は切ない思いが充分に伝わってくる。サウンド的にもアルバム中、最も凝った作りになっている。まずは基本的な4リズムに加え、ジャングルのループを隠し味に使って複合的なビートを構築している。テンポ的にはミディアムバラードといったところ。コーラスもかなり重ねてあり、ここでもR&Bをベースにしてる事を感じさせてくれる。それでいて歌に絡むギターはあくまでもエモーショナルで、もしかしたらサンタナ的なアプローチを意識しているのかも?全体的にエフェクティブな加工が施されていてヘッドフォンで聴くとより楽しめる内容となっている。特に最後のエンディングの歌、コーラス、ギターとの絡み合いはこの曲のコンセプトを全面に押し出していると思う。

4.『
SEXY BOY
 まさに今のR&Bの代表的なサウンドといえるナンバー。若干無調気味なオルガンと心地よいドラムループのイントロが終わるとタイトル通りのセクシーなサウンドが展開される。この曲は道香の楽曲の中でも最も初期の作品の中の1曲だが、楽曲のクオリティーの高さは他の曲にひけを全くとらない。道香自身この作品を大切にしているのもうなずける。全体的なアレンジもクールさを感じさせ歌をさりげなく盛りたてているが、特にエレピとギターはセクシーそのものでコーラスもその流れを良くサポートしている。歌も道香らしさが一番出ていてファンならずとも一度聴けば道香というヴォーカリストを印象づけるに充分な仕上がりとなっている。

5.『in the dusk
 このアルバムの中で一番popなナンバー。関係者の中ではシングルカットするならこの曲との声が早くもあがっている。サンバのリズムをベースにスティールドラムの激しい演奏から始まりガットギターやスティールパンなどの定番楽器も情熱的に盛り上げる。アルバム中唯一のサビから入るところからしてもこの作品のキャッチーさが分かる。コード感も切ない流れになっているがあくまで軽快さをキープしている所は道香サウンドの一つの大きな特徴と言える。今後の作品の形の一つの定番となりうる可能性有り。楽曲後半の歌とガットギターのオブリは必聴!

6.『ever after
アルバム『GLAMOROUS』のラストを飾るバラードナンバー。道香のバラードには以前から定評があるがその中でも代表的な楽曲と言える。サウンド的にはオーケストレーションされたアレンジになっていて、ストリングス、フレンチホルン、オーボエ、ハープ、ティンパレスetc.が織り成す世界はラストにふさわしく荘厳で重厚な作りになっていて、敢てコーラスやギターなどを入れず道香が大地に独りで歌っているイメージが思い浮ぶ。道香自身も泣きながら歌っているのでは?と思わせる程、切々と歌い切っている。最近のJPOPにありがちなミニマムな世界観とは明らかに一線を画した歌詞を読むとよりイメージが膨らむ。色々な意味で道香のやはり代表作と言える作品に仕上がっている。